日常の風景の中に鉄道が…そんなゆるい鉄道写真の撮影方法

最近では全国各地に「ゆるキャラ」と呼ばれる癒しを感じさせるようなキャラクターが人気を集めていますが、鉄道写真界においても日常のありふれた光景の中に列車があるような、癒しを感じさせる鉄道写真というものが人気を集めています。それが「ゆる鉄」という新しいジャンルまで生み出しているのです。

では、このような鉄道写真を撮影するためにはどうすれば良いのでしょうか?

最も大切なのは、あくまでも日常のありふれた光景の中に列車がさりげなく存在している、または鉄道が日常の中にあるというのを見る側に伝えるように撮影することです。通常、鉄道写真というのは列車が被写体となりますが、その概念を完全にとっぱらい、景色の中に鉄道が溶け込んでいる…そんなさりげなさが大切です。

では、そのような鉄道写真を撮影するためにはどうすれば良いかというと、鉄道写真を撮影しようと考えないことにあります。日常の風景…例えば子どもの通学中や商店街の風景、春の桜が咲き誇る自然の美しさ、列車の車内であれば車窓を眺める人の姿など、「何だかこの風景って良いなあ」と感じるような風景を探すのです。それはあくまでも撮影スポットという定位置が存在しているわけではなく、偶然性が高く二度と同じものは撮影出来ないけども、風景として素晴らしいと感じるものを自分の足で探すのです。

そういった景色の向こうにさりげなく列車が走っていたり、駅舎があったり…そんな構図を描いてみて、それに合致する光景を探してみることで、きっと癒しを感じさせるような写真が撮影できるはずです。鉄道を撮影しようとせず、あくまでも日常風景を撮影することを考える…ゆるい雰囲気の鉄道写真を撮影するポイントはそこにあるのです。